2018年6月18日月曜日

<一般質問のご報告② 地域施設で政治に関わる活動を制限しようとする動きは撤回を!>

先日行った一般質問、テーマの一つが地区区民館などの地域公共施設での政治に関わる活動を制限する動きについてでした。このテーマは以前から池尻さんが何度も議会で訴えてきたもので、改めて一般質問として取り上げました。内容は、区が誤りを認め撤回したという意味で大きいものでした。以下、少し長くなってしまいますが、概要をご報告します。

・はじめに
先日、西大泉地区区民館の館長名で利用者に出された文書を入手しました。
文書では「部屋の貸し出しにあたり、政治・宗教活動でないことや営利活動ではないことなどを確認しています。」とありました。

そもそも条例では政治や宗教に関わる活動を制限する規定は存在しません。にもかかわらず、個々の地域集会施設が、独自の判断で政治に関わる活動を禁止しようとすることは看過できません。われわれ議員にとっても、地域集会施設での政治活動を禁止されてしまえば、地域の声に耳を傾ける機会が大きく制限されてしまいます。また、文書では他にも参加者の名簿を前日までに持参し、施設の確認を受けるよう求めていますが、名簿の提出を求めることも明らかに行き過ぎです。

<主張1.区はこの文書について誤りを認め文書を撤回すべき>
政治活動の自由は区民の根源的な権利のひとつです。直ちにこの文書を撤回するよう求めます。名簿の提出についても早急な見直しを求めますが、区の見解を伺います。

<区の回答:過ちを認め撤回>
文書に記載されていた地区区民館の政治・宗教活動を理由とした利用制限、および利用にあたって利用者個人の特定を条件とする条例の規定はありません。文書内容の間違いを正し、速やかに修正しました。

<主張2.団体登録について>
地域集会施設に登録できる団体の資格については、区の要綱(基本的な事務の取り扱いについて定めたもの)で「特定の政治上の主義および宗教の教義を推進し、指示し、またはこれに反対することを主な目的としないこと」となっています。しかしこの内容は区民の地域における政治活動などを不当に制限するものです。そもそもこの規定は要綱にあるのみで条例に基づいていないことも踏まえれば、早急に見直すべきと考えますが、見解をお聞かせください。

<区の回答 特定の政治や宗教を支持、反対する場合は登録できないが、勉強会などは問題ない>
 「特定の政治上の主義および宗教の教義を推進し、支持し、またはこれに反対することを主な目的」とする団体は登録できません。ただし、政治や宗教の勉強会、研究会などの活動をする団体は、現に登録団体に承認し、ご利用いただいています。不当に活動を制限するとのご指摘は当たりません。

<感想>
今回、地域集会施設を利用するにあたり、政治に関わる活動に対して制限はない、という明確な確認が取れたことは画期的なものでした。地域での自由な政治活動が封じられることのないよう、これからも会派としてしっかりと訴えていきたいと思います。



2018年6月16日土曜日

<一般質問のご報告① 練馬区でも同性パートナーシップ制度の導入を!>

年に1度だけの一般質問、今回は任期(4年)で最後ということで、今まで力を入れてきた性的マイノリティの権利向上に関連して、同性パートナーシップ制度の導入を訴えました。原稿の作成にあたっては、当事者の方々からたくさんお話しを聞かせて頂き、その思いも訴えさせていただきました。また、池尻さんからも連日深夜までたくさんのアドバイスを頂きました。
私たちが訴えた内容と区の回答を簡単にご報告します。全文は公開される議事録をご確認ください。

<はじめに>
性的マイノリティの権利保障に関連して伺います。
自治体の取組みの一つとして、同性パートナーシップの公的認証制度があります。東京23区では3区(渋谷、世田谷、中野)、全国では8つの自治体がこの制度を導入しています。

練馬区では同性パートナーシップについてこれまで「現実的な施策の効果が不明であること」および「現行法との整合性に課題」があることを理由に「条例を制定する予定はありません」としてきました。

<岩瀬の主張 1) パートナーシップ制度の効果を認めるべき!>
練馬区の姿勢を当事者の友人に話したところ「パートナーシップで差別的な制度が解消することも大切ですが、私たちにとっては、制度が誕生すること自体に大きな意味があります。制度は自分の暮らす自治体が性的指向に対して寛容であることを示すもので、当事者にとって大きな支えになります。」と訴えていました。このようにパートナーシップ制度は啓発的な意義も強いものです。

そこで伺います。当事者の方が感じている啓発的な意義について区はどのように考えますか。また練馬区はパートナーシップ制度について「現実的な効果が不明」としていますが、他の自治体では、区営住宅における同性カップルの入居や緊急時の病院での面会など様々な取組を行い一定の効果も上がっています。他の自治体のこうした取り組みや効果についてどのように考えているのかお答えください。

<区の回答:一定の効果は認めるものの、効果が不明との認識は変わらず。>
 制度を導入した自治体では、当事者の方が公的に認められたことで生活していく上でも支援を実感できるようになった。区民が同性パートナーについて考える機会となったなどの声があると聞いています。しかし、制度を導入したものの利用する方が少ない。対応する事業が少ない。パートナーを解消した場合の対応などの課題も多く、「施策の効果が不明である」という認識は変わっていません。

<岩瀬の訴え 2) パートナーシップ制度は法律上も問題はないことを確認すべき!>
パートナーシップ制度を導入した札幌市は「自分達の存在を公に認めてほしいとする当事者の気持ちを受けとめるものです。条例や要綱により定める制度であり、法的な権利の発生や義務の付与を伴うものではなく、現行法に反するものではありません。」としています。他の自治体での取り組みは、あくまで法律の枠内で性的マイノリティに対する差別の是正や社会的な周知啓発を図ることを主旨としています。同性パートナーシップの公的認証制度が、具体的にどの法律のどの規定との整合性に問題があると考えているのか、お答えください。

<区の回答: 制度には現行法との整合性など検証すべき課題はある。>
同性パートナーの権利保障については、国でなければ解決できない遺産相続や税金の控除など、現行法との整合性など検証すべき課題があると考えます。

<岩瀬の訴え 3) 同性パートナーシップ導入に向けて検討を始めるべき!>
本定例会では同性パートナーシップの公的認証制度の導入を求める陳情が出され、多くの署名も集まっています。区として当事者の方の思いに応えるためにも制度導入に向けた検討を行うべきです。考えをお聞かせください。

<区の回答: 明確な回答は無し、ただし状況調査は開始>
区では、今年度実施する「人権・男女共同参画に関する実態調査と労働実態調査」で性的マイノリティに関する項目を設け、状況を把握する予定です。また、講演会の講師や参加者アンケート、支援団体などからも意見を伺っているところです。国や東京都の動向を注視し、当事者のニーズに即した支援策などについて、来年度策定する次期練馬区男女共同参画計画で検討します。

<岩瀬の主張 4) 性的マイノリティの権利保障のための条例や要綱などを作るべき!>
東京都は先日、性的マイノリティへの理解やヘイトスピーチ規制などを盛り込んだ条例の制定を目指すことを明らかにしました。練馬区においても同性パートナーシップの公的認証制度も含めて、性の多様性を尊重し、性的指向や性自認に基づく差別のない地域を作っていくためにも条例や要綱、計画の制定など踏み込んだ対応が必要だと考えます。区の見解をお答えください。

<区の回答:条例の制定はしないが、都の動向を注視する>
現在東京都は、本年9月の都議会に性的少数者への差別やヘイトスピーチの解消を目指して、条例の提出を予定しており都民の意見募集を行っています。その動向を注視して対応してまいりますが、区として条例を制定する考えはありません。

<岩瀬の感想>
区の回答、実態調査で性的マイノリティの状況を把握するとともに、支援団体などから意見を聞いて当事者のニーズに即した支援策などについて、次期「練馬区男女共同参画計画」で検討するということで、今後に期待の持てる内容でした。一方で、同性パートナーシップの公的認証について否定はしないものの「現実的な効果が不明」「現行法との整合性に課題」との見解は変わっていませんでした。今回の訴えと区の回答をきっかけとして、今後も地域の中で差別や偏見に苦しむ性的マイノリティの方の権利向上のために取り組んでいきたいと思います。


2018年6月15日金曜日

<練馬区の保育園の待機児童数について 待機児童の数え方、あまりにおかしいです!>

今日の文教児童青少年委員会で、2018年4月時点の保育所等の待機児童数の質疑を行いました。練馬区は今年4月の保育所の待機児童数を79名と発表しました。みなさんはこの数字、どう思いますか?「意外と少ないな」と思う方も多いと思います。

でもこの数字、実態を反映したものではありません。
どんな方が練馬区の考える「待機児童」なのでしょうか?
そもそも、認可保育所等に落ちてしまった方の合計は978名。ここから様々な理由で待機児童から引かれていき最終的に79名に。しかし、どんな方を除くのか、その方法に問題があります。

例えば現在は、認可保育所等に入れなくても、自宅から2キロ以内に「利用可能な保育所」がある場合、待機児童とは数えられません。しかし、「利用可能な保育所」は、認可保育所等だけでなく、認可外の認証保育所、1年保育、幼稚園預かり保育(ねりまこども園)も含んでいます。しかしこの数え方、あまりに乱暴です。

わかりやすいのが経済的な側面です。認可保育所では所得によって毎月の保育料が決まっていて、所得が少ない方は無料ですし、数千円の方もいます。一方、認証保育所では金額は基本保育だけでも、月々6万円以上かかることも...。もちろん保育料の軽減はありますがそれでも月々の金額は、4万円以上かかることもあります。経済的な事情で、認証保育所を申し込めない方も多いのです。

しかし、そうした方も申し込みをしていない、ということで練馬区の「待機児童」から除かれます。他にも幼稚園預かり保育(ねりまこども園)では延長保育や給食もないので申し込むことができない、そんな方も区の「待機児童」にはなりません。池尻さんが資料請求をしたところ、100名以上の方が、「認可外の利用可能な施設」が近くにあるのに申し込みをしていない、という理由で待機児童から外されていました。

他にも問題があります。求職中の方も、保育所等に落ちた際、「現在は求職活動を休止していますが、内定した場合は再開し、就労先を決定します。」と答えると待機児童から外されます。でも保育所が見つからない場合、多くの方は、子育てのために求職活動を一時的にあきらめなくてはいけない筈です。しかし、こうして待機機児童から外された方は80名、あまりに乱暴です。

育児休業についても同様です。今年から復職の意思のある方は待機児童と数えることになりましたが、区に対して「申込時は入園できたら復職するつもりでしたが、育児休業延長により現在は復職を希望しません」と答えると待機児童からは除かれます。

保育所等が見つからなかった段階で、多くの方が会社に育児休暇の延長を申請せざるを得ず、その際には期間も含めて申請します。にもかかわらず、すぐに復職しなければ「あなたは復職の意思はない」として130名近い方が練馬区の待機児童から外されてしまっているのです。

その他にも、あくまでもセーフティネットの1年だけの保育に入った方、87名も待機児童から除かれています。

練馬区は待機児童が89名と発表しましたが、何倍もの方が認可保育所等に入れず苦しんでいるのです。練馬区はこうした計算を改めるとともに実態に沿った対応を行うべきです。