2016年1月19日火曜日

<辺野古基地の問題について>

先日、「大泉市民の会」の新年会に参加しました。

大泉市民の会は、東京大学名誉教授の和田春樹先生を中心にベトナム戦争への反対を目的に60年代に設立された会。私の義母や亡くなった義父も若いころから参加していました。そんな地域の集まりに私も参加できるということ、それだけで感慨深いものがあります。また、現在でも多くの会員の方が、政治・社会問題に対してさまざまな活動を行っています。

昨日の会では和田先生による従軍慰安婦問題について日韓外相会談の解説、「語やびら沖縄」もやい練馬の柏木美恵子さんから「沖縄のいま」というタイトルで辺野古基地問題についてお話を伺いました。

お二人のお話、非常に勉強になりましたが、特に、沖縄の辺野古基地建設問題についてのお話は考えさせられました。私たち「市民の声ねりま」も昨年、基地問題の映画である「標的の村」や「戦場ぬ止み」の監督である三上智恵さんをお招きして基地問題について考える集会を行ったからです。

歴史的にも、沖縄の方々は日本のために大変多くの犠牲を強いられています。

戦時中は10万人を超える方が地上戦で犠牲になりました。戦後はほとんどの県民が収容所に収容され、その間に土地を強制的に摂取されました。その後も、52年の講和条約によって、日本の独立と引き換えに米軍の施政権下におかれてきました。そして、戦後70年を経たにも関わらず、国土面積の0.6%しかない沖縄県に、73.8%もの米軍専用施設が集中し、今また22世紀まで利用可能な辺野古基地建設が強行されようとしています。

その一方で、「基地があることでお金をもらっているからいいじゃないか」といった主張もされています。

しかし、こうした指摘に対して沖縄県の翁長知事は辺野古基地建設をめぐる訴訟の口頭弁論陳述の中で明確に否定をしています。(以下は一部引用)

『<沖縄は基地経済で成り立っているという指摘について>
基地関連収入は、終戦直後にはGDPの約50%だった。しかし、日本復帰時には約15%、現在は5%程度で推移している。むしろ、経済的には米軍基地の存在は、今や沖縄経済の阻害要因となっている。例えば、那覇市の新都心地区、米軍の住宅地跡で215ヘクタールあるが、25年前に返還され、当時は軍用地などの経済効果は52億円だった。それが区画整理され、現在は1634億円の経済効果をあげている。また税収も6億円から199億円に増えている。

<沖縄は他県に比べて莫大な予算をもらっているという指摘について>
沖縄の振興予算は3,000億円と言われている。しかし、これは沖縄だけの話ではない。沖縄は独立後の経緯から、沖縄開発庁が取りまとめて予算の一括計上方式がとられ、総額が発表されている。他の都道府県では、独自で予算折衝し、数千億円の予算を確保しているが、省庁ごとの計算のため一括で発表されることがないだけである。実際に、補助金の配布額は決して突出していない。例えば、地方交付税と国庫支出金の県民一人当たりの額でみる沖縄は全国で6位、地方交付税だけで見ると全国で17位である。』(引用終わり)

辺野古基地の建設について、昨年の知事選挙で反対を公約とする翁長知事が圧勝したほか、衆議院選挙でも沖縄県民は明確な拒否を示しています。

それにも関わらず「国益のため」という理屈を盾に負担を押し付けてしまうことは、民主主義としての根幹にかかわることだと思います。だからこそ、この問題は単に『沖縄の問題』としてではなく、地方自治とは何か、そして民主主義とは何か、という視点から、私たち一人ひとりが考えなければならないことだと思います。